チェコフィル -5.28

Last-modified: Wed, 06 Feb 2008 11:41:18 JST (3667d)

 コンツェルトハウスの大ホールで、チェコフィルを聴いた。天井桟敷の140シリングの券を買っておいたのだが、受付で券を取り替えると言う。替えた席はパルテレの5列目で、恐らく最高の値段の席だろう。演奏が始まっても客席はガラガラだった。チェコフィルでガラガラなど考えられないことだと思うのだが、6月のヴィーンフィルの定期公演と追加公演が、Zemlinsky の同じような演奏形態の曲を取り上げるということが影響してのことだろうか。

 1曲目はオケの演奏に合わせてリルケの詩が朗読されるという珍しい構成の作品だった。作曲者のウルマンはチェコ人で、44年にアウシュビッツで死んだとプログラムに載っている。ユダヤ人なのだろうか。シェーンベルクの弟子だということだが、ドデカフォニー的な響きは時折といった感じの、しかし劇的な表現力のある作品だった。

 2曲目の Zemlinsky の作品は、本来はオペラとして作曲されたものを編曲して演奏したもので、オーストリアでの初演だったようだ。ソプラノとテナーのソロとデュエットが入る。後期ロマン派的な響きだが、作品も演奏も素晴らしい。

 ずっしりした音の響き、完璧なアンサンブル、チェコフィルは健在なのだと感じた。3台のバスを連ねて来ていたが今日直ぐに帰るのだろうか。欲を言えばオケだけの演奏を1曲聴きたかった。ヴィーン音楽祭の一環として行われた今日の演奏会がガラガラだったのも残念なことだが、1日だけの公演というのもどうだろうか。せめてもう1日、曲目を変えて演奏してくれたらと思った。